GMOインターネット:お名前.comデスクトップクラウドの不正アクセス、顧客情報の公開と取引口座の不正利用

重要度
重要度:5段階中5 業務やサービスの停止・二次被害を確認・影響の可能性があるサーバー 26,739件
公表日
2026.09.20
原因の分類
侵入口未公表
対策可能性
判定保留

この記事の3行まとめ

  1. お名前.comデスクトップクラウドで不正アクセスがあり、顧客情報が持ち出された
  2. 犯人が顧客の情報を公開し、会社は支払いを行わない判断をした
  3. 利用者は取引口座のパスワードを変え、全セッションを切断する

GMOインターネットのお名前.comデスクトップクラウドで、第三者による不正アクセスがあり、一部のお客様のサーバーに不正なプログラムが設置された。サーバー内の取引口座のログイン情報などが取得され、不正利用された可能性がある。その後の報では、顧客情報が外部に持ち出されたことも確認したとし、攻撃者とみられる者から金銭の要求を受けたとしている。第12報では、犯人により情報が公開されたことも確認したとしている。会社は要求に応じない方針で、侵入経路は調査中である。

確認された経路・公表元の推定

  1. 2026年10月19日、お客様からの問い合わせを受けて調査を開始
  2. 2026年10月20日、一部のお客様のサーバー環境に第三者による不正なプログラムが設置されていることを確認し、新規申し込みとコントロールパネルを停止
  3. 2026年10月21日4時、被害拡大防止のため全プランのサーバーを順次停止し第1報を掲載。同日、脅迫メールを受信し、約80億円の要求があった
  4. 2026年10月21日以降、お客様から取引口座における身に覚えのない操作の報告を受け付け、関係事業者へ状況を共有
  5. 2026年10月22日、警察に相談
  6. 2026年10月23日、取引口座のログイン情報などが取得され不正に利用された可能性があると公表(第3報)
  7. 2026年10月24日、顧客情報が外部に持ち出されたことと、お見舞金の支払い・不正取引の損失補償を公表(第4報)
  8. 2026年10月25日、お客様に端末調査への協力を依頼し、10月26日、預かった端末の解析を開始
  9. 2026年10月27日13時55分、攻撃者による情報の公開を第10報で知らせる
  10. 2026年10月27日19時10分、情報が公開されたお客様への特別お見舞金を公表(第12報)

根拠の要点

公表元は、本サービスのシステムにセキュリティ上の問題が存在したとしたうえで、不正アクセスとお客様の情報の持ち出しを確認したと説明している。第12報では、犯人により情報が公開されたことを確認したとしている。侵入経路と影響範囲は調査中で、侵入口は資料に示されていない。

資料の基準時点:2026年10月27日19時10分時点(第12報)

当時、対策できたのか

判定保留

資料は「本サービスのシステムにセキュリティ上の問題が存在」と述べるが、問題の具体的な内容、修正の有無、攻撃時点の防御条件は示していない。侵入経路は調査中のため、対策の欠落か発覚時の未発見かを判断できず、判定を保留する。第12報でも原因究明を進めるとしており、判定を変える記載はない。

公表された対策

  • 2026年10月20日、新規申し込みとコントロールパネルを停止した
  • 2026年10月21日4時から全プランのサーバーを順次停止し、停止を継続している
  • 影響を受けたシステムのネットワーク接続を停止し、外部からの不正アクセス経路を遮断している
  • 主要な取引所・証券各社に、本サービス経由のアクセス遮断、全アクティブセッションの強制切断、不正取引の緊急監視・抑止を要請し、連携している
  • セキュリティ専門会社とともに、侵入経路と影響範囲を調査している
  • 警察に相談し、通信記録などの全証拠を警察当局へ提出して、刑事事件としての捜査を要請している
  • お客様から預かった端末を解析している
  • 攻撃者からの金銭の要求には応じず、支払いを行わない判断をした
  • 情報が公開されたお客様に、公開が確認された情報の区分ごとに1万円から2万5,000円の特別お見舞金を支払う(上限300万円)
  • 公開された情報の拡散・転載、SNSでの再投稿、リンク共有を控えるよう呼びかけている
  • 公開された情報と称するものへアクセスしないよう呼びかけ、既にアクセスした人にウイルス対策ソフトによるフルスキャンを求めている
  • 悪質な情報拡散者に対し、証拠保全のうえ、法的措置の準備を進めている
  • 総額上限100万米ドルの「GMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金」を設け、関与者の特定などに資する情報を募る(受付は2026年10月28日12時から)
  • 主要な取引所や証券会社の取引口座と取引ツールのパスワードを、取引に使わない端末から変更し、全セッションを切断するよう利用者に求めている
  • 二要素認証の設定、取引履歴と残高の確認、不審なメールやURLを開かないことを利用者に求めている
  • 能動的サイバー防御の措置を政府関係機関へ要請している
  • 現行の基盤では再開せず、独立したクラウド基盤の代替サービスへの乗り換えを案内し、6か月間無償で提供する
  • 利用中の全顧客に、金銭的被害の有無にかかわらず一律5,000円のお見舞金を支払う
  • 不正取引による実現損失を、確認のうえ補償する

この事例を理解するための動画

まだ分からないこと

  • 侵入経路(最初にアクセスされた原因)と、利用された弱点の内容
  • 侵入の具体的な時期(発生時期は資料に明示されていない)
  • 設置された不正プログラムの種類と機能
  • 個別の情報取得および不正利用の有無・範囲(調査中)
  • 影響の可能性があるサーバー26,739件のうち、不正アクセスや情報取得が確認された件数(対象となり得る数で、確認件数ではない)
  • 持ち出された顧客情報の具体的な範囲と件数
  • 情報の扱いの表現が資料ごとに変わっている(第1報は閲覧の可能性、第3報は取得の可能性、第4報は持ち出しを確認)ため、実際にどこまで持ち出されたかは確定していない
  • 犯人が公開した情報の内容と真偽(会社は、確認を経ていない情報には事実と異なる内容が含まれる可能性があるとしている)
  • 公開された情報に含まれるお客様の範囲と情報の区分(会社は確認できたお客様に個別に連絡するとしている)
  • 脅迫で予告された取引口座への不正操作の継続やランサムウェア攻撃の実行の有無
  • 不正取引の被害件数と損失額
  • お客様の端末への影響の有無(解析中)
  • 補償の申請方法・必要書類・受付期間(11月6日までに案内予定)
  • 見舞金の受け取り手続きと支払い時期(10月30日までに案内予定)
  • 代替サービスの提供開始時期と、移行しない場合の料金の扱い(10月30日までに案内予定)
  • 懸賞金制度の支払い条件と募集要項の詳細(募集開始までに明示予定)
  • サービスの再開時期(未定)
  • 連結業績への影響(精査中で算定できていない)

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